☆いつかの海で

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この空を駆けていけば
きっと君に辿りつけると夢見ていた
見えない翼を胸に抱いて

この海を渡れば
きっと君に辿りつけると夢見ていた
見えないフィンを手足につけて

空を駆け登り　海を渡り泳ぐ
目を閉じれば
こんなにも鮮やかにイメージできるのに

でも時は越えられない
どれだけ君に手を伸ばしても
君に触れることができるのは
もっとずっと先の私


空の声が聴こえる
海の音が聴こえる
あの日　君と出逢った場所に
今も時々　一人で立っているよ


名前も覚えていない君を呼んで
顔も覚えていない君の笑顔を絵にして
君の残像（かけら）を探したりもするんだけど

夢の続きはもっと先のことだから
今は君を、思い出に閉じ込めたんだ


あの日から４年が過ぎた
ねえ、私は今、幸せだよ

君らしく、自分らしく

その言葉だけが
君からもらった贈り物だと思う


空を見上げて　君との繋がりを確かめる
風を捉えて　君の存在を感じる
潮騒を聴いて　君が望んだ言葉をもう一度思い出す


「また　逢えるよ」


この時を越えたとき
出逢うはずの君と
確かな未来を歩く日々を信じて


だから今は　もう少しだけ一人で歩いていくんだ
恥ずかしくない自分でいたいから
君と出逢ったとき
恥ずかしくない自分でいたいから


空を駆けなくても　海を渡らなくても
きっと目の前で君が手を差し伸べている


そんな確かな未来を共に歩く日々を信じて



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ドリーム「特別編Original Color」の19歳ヒロインのその後です。
ちょっと簡単ですが。4年後ということで、23歳。社会人１年目？くらいですか。
同期のこーちゃんはどうしてるのかなー（笑/←小説の中の話です）。

「自分らしく」と言われたヒロインの、誰かは思い出せないけれど、大切な人の言葉を信じたその決意が、少しでも伝われば嬉しいです。

dandelionは、海が大好きなのです。
空も好きだけど、海が好き。

私にとっては、海の存在そのものが、トランキライザーです。
だからヒロインも、彼と出逢った海をときどき訪れていることにしてしまいました。