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☆ネイムレスウィングス(Taeko Ver.) [詩]

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私がいなくなっても きっと貴方は生きてゆける
貴方の背中には誰も触れることのできない白い翼が
そう まるで生まれたての天使のように 自由に羽ばたいて
誰も侵すことのできない聖域の中を
きっと どこまでも歩き続けてゆくのだろう

その先に何があるのか
貴方ならその答えが分からなくても きっと1人で歩いてゆける
鳥の声を頼りに 風の歌を頼りに

いつか貴方が行き先に迷い
この広い家で自分の居場所を見失って
前へ進むことがどうしてもできなくなったとしたら
その小さな羽根を休めて 少しだけ私のことを思い出してほしい
あの日 確かにそこにあった
貴方と私の絆で束ねた黄金の翼を
どんな高い壁さえ乗り越えてきた勇気の翼があったことを

私はあと僅かで貴方を忘れ あの子が住む 違う世界で生きてゆくことになるだろう
貴方を遺してゆく日が そんな日が訪れるときが来ようとは思ってもみなかった
こんなにも早く・・・
白い部屋の中で 哀しみを押し殺して頭を撫でてくれた貴方を見て
私はなんて美しい天使が迎えに来てくれたのだと 本当にそう思ったの

ありがとう。

もう私は貴方を見ることができない
もう私は貴方の声を聞くこともできない
もう私は貴方に言葉も伝えられない
だから私は涙を流す
貴方への溢れる想いを形にできる最期の手段
貴方を傷つけるつもりはない
ただ 私の気持ちを受け止めてほしい

これから先も 私の思い出と歩いてくれる貴方へ
泣きたいときには泣いてほしい
嬉しいことがあったなら 素直に微笑んでいてほしい
誰かのために、今以上に笑っていてほしい
けれど、淋しいときには・・・
そのときは あの丘まで私たちを迎えに来て
そうしたら 貴方のために
優しい風になって貴方の頬をなぜてあげるよ
優しい光になって貴方の身体を包んであげるよ

だから貴方は歩き続けていい
だけど立ち止まってもいい
貴方の思うように 貴方に生きていてほしい
誰のためでもなく 何のためでもなく
ただ自分自身のために それだけのために



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ドラマ「ラストプレゼント」のヒロインの気持ちで、当時書いた詩です。
懐かしいなあ。と思ってひっぱってきました。
「春 涙」を聴いていると無性にこの詩が読みたくなって(笑)。
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