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さいはての島へ―ゲド戦記 3 (作者: アーシュラ・K. ル・グウィン, 清水 真砂子) [本]

さいはての島へ―ゲド戦記 3

さいはての島へ―ゲド戦記 3

  • 作者: アーシュラ・K. ル・グウィン, 清水 真砂子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1977/01
  • メディア: 単行本

遂に半分までやってきました。(ネタバレあります)

ゲドはすっかりおじいさん(←それは失礼な表現です。多分まだおじさんだと思うのですが、表現がかなりおじいさんよりっぽい)になり、今回の主人公は、王子アレンです。
アレンと共に、世界の均衡を崩した何かよくないものをつきとめ、そして滅ぼすために旅立つ訳ですが、旅の途中で、この旅の主役が大賢人ではなく王子であることにゲドは気づきます。
相変わらず満身創痍なゲドですが、男同士の友情というか敬愛の精神で困難な旅を様々な島ぐにをめぐりつつ進めていきます。
この本のテーマはズバリ、死。
不老不死の力を求めた魔術士との対決は、いささかあっけなかったものの、そこにたどり着くまでの生と死の様々な動きが、この世界の日常の欠片としてリアルに表現されています。

ゲドはこの死の淵での戦いにて、全ての偉大な魔力を失ってしまうのですが、そのゲドが、「もう魔法使いでもなんでもない」と、自らのあるがままを悠然と受け入れるその姿に感動いたしました。

ことばは沈黙に
光は闇に
生は死の中にこそあるものなれ
飛翔せるタカの
虚空にこそ輝ける如くに (本文抜粋)


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